日本の縁起物

投稿日: カテゴリー: コラム

京都では毎年12月13日、「事始め」という行事で舞妓さんたちがピンクと白の「福玉」と呼ばれるボールのようなものを挨拶まわりのお礼としてもらい、持って歩きます。その中には縁起物が入っていて、ミニチュアの蔵なら「蔵が建つほどお金が儲かる」、三味線なら「芸事が上達する」、タンスなら「衣装が増える」などといって、除夜の鐘が鳴る頃に開け新年を祝うのだそう。

“福がある”という縁起物は普段何気なく飾られているのを目にしますが、例えば「福助」については、どんなご利益があるといわれているのか、ご存知でしょうか?

福助
2015年賀状 〈福助〉 93円(税別)
ぷっくりした豊かな顔立ちや大きな耳たぶは、なるほど、福がありそうです。

それは、「運が開ける」「福を叶える」です。そのことから、「叶福助」といわれることもあるそうです。そもそもは京都の伏見人形に「於福さん」という女性の人形だけがあったところ、男性もつくって夫婦ものにしてやろうと作られたのが起こりなんだそう。この人形を絹布団の上に乗せてお神酒やお供えをして福を祈る風習が京阪地方で始まり、のちに江戸にも伝えられるようになったようです。

福助のモデルとなった人物については諸説あるようですが、一説には京都の呉服屋「大文字屋(現在の株式会社大丸松坂屋百貨店)」のご主人が、店の宣伝に努めて家業を隆盛したのちも貧民たちへの施しを忘れなかったので、その姿にあやかるように人形が作られたのだとか。筆者はもともと関東人なのであまり馴染みがありませんでしたが、京都中心部には“大百貨店といえば大丸”、という空気があります。それだけに、あの大店舗のかつてのご主人が福助のモデルとの説があるとは、驚きでした。

縁起物を飾るという風習は信仰の一つですが、日本では古来より、生まれた年の干支ごとに定まった「十二守り本尊」という信仰もあります。

子:千手観音菩薩
丑・虎:虚空蔵菩薩
卯:文殊菩薩
辰・巳:普賢菩薩
午:勢至菩薩
羊・申:大日如来
酉:不動明王
戌・亥:阿弥陀如来

なんでも、自分の守り本尊は一世一代を守ってくださる存在になるとのことで、初詣に自分の守り本尊を祀る寺社に参拝するという習慣もあるのだそう。例えば2015年の干支でもある羊年の人の守り本尊は大日如来、という風になります。

曼荼羅クリアファイル
曼荼羅クリアファイル〈国宝 両界曼荼羅 中台八葉院〉 300円(税別)  東寺所蔵 国宝 両界曼荼羅 胎蔵界より

皆さんはどの仏様がご本尊ですか?少し早い話ですが、初詣には自分の守り本尊の祀られたところへ行くとご利益がありそうです。

街はクリスマスのイルミネーションやイベントで盛り上がっていますが、日本ならではのこの時期の風物詩としては、縁起物も一役買うはず。一年の区切り目として、身近に縁起物のアイテムを取り入れてみるのはいかがでしょうか。

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