伊藤若冲『動植綵絵』コロタイプ複製が京都・相国寺で7月より一般公開!

投稿日: カテゴリー: コラム

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伊藤若冲生誕300周年にあたる本年は、後半も見逃せないイベントが盛り沢山です。7月1日(金)からは、伊藤若冲の代表作『動植綵絵』30幅のコロタイプ複製が京都・相国寺の承天閣美術館で一堂に展観されます。これまでは毎年6月17日の『観音懺法(かんのんせんぽう)』の際しか披露されていませんでしたが、いよいよ一般にお披露目されることになりました! メモリヤルイヤーだからこそ可能になった特別公開です。便利堂が6年かけて制作した職人技をぜひお見逃しなく!

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【場所】相国寺承天閣美術館 《地図》
【期間】7月1日(金)~12月4日(日)※会期中無休
【時間】午前10時~午後5時(4時30分受付締切)
【拝観料】一般:800円 65歳以上・大学生:600円 中・高生:300円 小学生200円

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※「観音懺法」とは?
法律で裁かれる罪ではなく日常の中で心の上で犯す罪を悔いあらため、懺悔の力によって仏の心を取り戻そうという儀式のこと(さらにくわしくはこちら

今回は、相国寺承天閣美術館での観覧がもっと面白くなる、注目のポイントをご紹介します!

◆相国寺承天閣美術館でしか味わえない『動植綵絵』『釈迦三尊像』の迫力

相国寺承天閣美術館は『動植綵絵』『釈迦三尊像』計33幅すべてを並べられるように設計されているのだとか。それとあって、美術館や博物館で見るのとは違った、ここにしかない作品の新たな魅力が発見できること間違いなしです。

なお、『動植綵絵』はもともと相国寺にあったものでしたが、ある経緯(※詳細下記)から、現在は宮内庁所蔵のものとなっています。そこで便利堂は2006年から、相国寺様のご用命により、本来一揃いであるべき33幅を複製という形で再びお寺に里帰りさせる事業を行いました。

※相国寺と『動植綵絵』の現在までの経緯
伊藤若冲が相国寺の住持大典(だいてん)和尚と深い交友関係を結んでいたことから、若冲が親族の菩提を弔うためにお寺に寄進しました。しかし明治の廃仏毀釈で相国寺が疲弊したことにより、この『動植綵絵』を宮中に献納し、その下賜金で寺域を保ったのでした。

◆あなどれない「コロタイプ複製」のクオリティ

「なんだ、本物じゃなくて複製か」と残念に感じた方、お待ちください! 「コロタイプ複製」をあなどってはいけません。

“「複製」というと、メインである本紙が原本に似てうまくプリントできているかどうか、といった印刷技法に焦点が当たりがちです。もちろん、本紙のクォリティの高さは必須ではありますが、「原本に代わる複製」を制作するということは、ただ単に印刷技術だけではなく、材料や仕上げなどの総合的な完成度を目指すことだと我々は考えており、それを現代における「写本」のつもりで制作しています。”(※引用元の記事はこちら

高い完成度を目指して制作されるのが「コロタイプ複製」なのです。時には、原本と見分けるのが難しいほどだ、とのご感想を頂戴することも。

◆観覧の前に知っておきたい 完成までの過程

制作工程は、並々ならない時間と根気を必要とするものでした。作品は、カメラマン、製版・刷版技師、印刷技師…と、多くの人の眼や手を通して完成しますが、どの部分でもありったけの技術が総動員されたことは言うまでもありません。(※くわしくはこちら

複製を完成させる最後の工程として、川面美術研究所様と矢口浩悦庵様に、作品細部の描き込みと表具でご協力いただきました。表具については、実家が青物問屋だった若冲らしい果物の花をモチーフにした、オリジナルの「若冲裂」なるものにぜひご注目ください。

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会期は12月4日までの約5ヶ月。近隣へお越しの機会があれば、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

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